「酷暑の中で思うこと」

 

先日、私の家の近くで蝉が鳴いており、「早過ぎだろ」と思わず口にした。蝉が鳴いているのを聞くと余計に暑さを感じるので、私はあまり蝉が好きではない。(玄関の前で死んだふりもするし)

 6月末の時点で東京では最高気温が35℃を超える猛暑日が続いており、既に78月を迎えることが憂鬱である。今年の夏は長くなりそうだ。

 

 パイロット研究が始まり間もないころ、米倉先生は「私からすれば皆の能力はどんぐりの背比べ」とおっしゃっていた。そうなのだろう。しかし、マシンガンのように知識が出てくる人やPCスキルに長けている人がいると、本人側からすればやはり差は感じる。差を感じているだけでなく、これからはそのような人たちに負けないよう自分を成長させて、食らいついていく所存だ。

 

およそ3か月に及んだパイロット研究は、私にとって学びの連続であった。私は、研究対象局で放送された報道番組を、報道の項目別に解体し、それらの時間量を照らし合わせる量的分析班に属した。他学科生である私にとって、メディアについて深く研究をすることは初めてであったし、初めは不安でしかなかった。しかし、研究を進めていくにつれて番組構成のなされ方や、局ごとによって特定のニュースの扱い方が全く異なる(量的にしろ質的にしろ)ことなどを実際に学ぶことができた。このようなことは自分の学科では決して経験できないので、研究期間中の一日一日が貴重であったし、これからもそうなるだろう。

 

 発表をするということに関しても学びはあった。発表会に向けて繰り返しリハーサルを行っていく中で、全体との時間量の関係もあり、私の担当箇所は削りに削られ、最終的にはわずか1分に収まることとなった。恐らく、皆と比べて私の発表時間が最も短いだろう。「い、1」、初めはデ-タ収集の労力と不釣り合いな時間量に満足がいかなかったのだが、これが私に大事なことを気づかせてくれた。

もともと私は複数ある自分の意見を頭の中でまとめるのが下手で、学校の先生から「あなたは長々と、結局何が言いたいの?」と指摘をされることが幾度かあった。そんな私にとって、皆で集めた膨大なデータについて、1分という短い時間で人に伝えるということは正直難しい話であった。しかし、聴衆の視点に立ち、どのように発表されるのが1番わかりやすいかと逆算をすることが重要であると気づき、なんとか1分に収めることができた。

 

 最後に、研究においてデ-タ収集の仕方を間違えて、迷惑をかけてしまうこともあったが、嫌な顔ひとつせずにサポートしてくれた班の皆に最大の感謝を捧げたい。

 

ありがとう、これからもよろしく!

石崎第3回